【2026-2027年度版】千代田区の入園順位と選考指数のしくみ|「点数」の前に「順位」で決まる区

※出典は千代田区『令和8年度 保育園・こども園等の入園案内』の選考基準(入園順位・基本指数・加算調整指数・同一指数時の優先順位)と、令和8年4月一次締め切りの園別・クラス別ボーダーです。基準は年度で見直されます。申込前に必ず最新の区資料でご確認ください。
千代田区の保育園選考は、他の多くの区と決定的に違う点があります。それは「入園順位」が第一で、点数(選考指数)は第二だということ。多くの区が「点数の高い順」で決めるのに対し、千代田区はまず入園順位で並べ、同じ入園順位の人どうしを点数で比べる二段構えです。
この記事では、まず入園順位のしくみを押さえ、そのうえで選考指数(点数)の作り方——共働きフルタイムの20点、加算調整、ひとり親の24点まで——を順に解きほぐします。点数計算の前に、順位の話から始めましょう。
- 選考は「入園順位」が第一・選考指数は第二。点数が高くても、入園順位が上の人には勝てない
- 入園順位は1位=区内小規模等の卒園児(3歳4月のみ)→2位=区民→3位以下。区民はほぼ全員2位
- 選考指数は保護者1人10点・共働きフルタイムで合算20点が満点クラス。就労時間は休憩を含む
- 加算調整(きょうだい・ひとり親など)で22〜24点まで上がる
- 子ども本人の障害を事由とした加点・減点はない(保護者の障害手帳による+1は別のもの)
- ボーダーは「2位20点」の形で読む。当サイトの点数計算ツールが出すのは選考指数だけ(入園順位は別の軸)
① 何より先に「入園順位」で並ぶ
千代田区の認可保育園の選考は、まず入園順位で申込者を並べます。認可保育園の入園順位は、おおまかに次の順です。
| 入園順位 | 対象 |
|---|---|
| 1位 | 区内の小規模保育事業等の卒園児(3歳4月クラスのみ) |
| 2位 | 千代田区民(=多くの家庭がここ) |
| 3位 | 区内の幼稚園等に短時間で先に申し込んでいる方 |
| 4位 | 内定を辞退した方(辞退の翌月から6か月間) |
| 5位 | 区外在住で、保護者が区内に在勤・在学 |
これは千代田区が入園案内で公式に明記していることです。区の例示では、入園順位2位で選考指数20点のAさんと、入園順位3位で選考指数27点のBさんが同じ枠を争ったとき、点数はBさんが高くても、入園順位が上のAさんが内定します。つまり選考指数は「同じ入園順位の人どうしを比べるための物差し」にすぎません。点数の高さだけで結果は決まらない——これが千代田区の選考の土台です。
1位は3歳4月の卒園児枠に限られ、3位以下は区外在住や特定の申込パターンです。だから千代田区民の多くは「同じ入園順位2位」の中に入り、そこから先は選考指数(点数)で競うことになります。区民にとっては「自分の点数が、その園の2位ボーダー以上あるか」がいちばんの見どころ。ここから先の点数の話は、この「2位の中での勝負」だと思って読んでください。
② 選考指数は「基本指数(父)+基本指数(母)+加算調整」
選考指数 = 基本指数(父)+ 基本指数(母)+ 加算調整指数
選考指数は、保護者それぞれの状況(就労・出産・疾病・介護など)に応じた基本指数を求め、そこに世帯・児童の状況に応じた加算調整指数を足し引きします。基本指数は保護者1人につき上限10点、父母を合算して20点が最高。保育が必要な事由は保護者ごとに主な1つで認定します。
③ 基本指数:就労は「日数×時間」で決まる
多くの家庭が該当する就労は、週の就労日数と1日の就労時間で決まります。ここで千代田区の特徴が、就労時間を「休憩時間を含めて」判定すること。実働時間で切る区とは考え方が逆なので、目安を出すときは注意してください。
| 就労日数 \ 1日の就労時間 | 8時間以上 | 6〜8時間 | 4〜6時間 |
|---|---|---|---|
| 週5日以上の就労 | 10 | 9 | 8 |
| 週3日以上5日未満の就労 | 9 | 8 | 7 |
※基本指数(就労)より抜粋。就労時間は労働契約上の正規の時間(休憩を含む/残業は含まない)で判断します。このほか、就労内定は上表より1点低い扱い、出産7、疾病・負傷(入院や重い症状で10〜7)、心身障害(手帳の等級に応じ10〜7)、介護・看護(10〜7)、求職6〜7、就学(就労に準ずる)などの類型があります。
父母がどちらも週5日以上・1日8時間以上の就労なら、10+10で20点。これが基本指数の合算の満点で、多くの共働き世帯がここにそろいます。実際のボーダーも、この20を中心に、加算のある世帯の22・23が並びます。
| 内訳 | 点数 |
|---|---|
| 基本指数(父):週5日以上・1日8時間以上の就労 | 10 |
| 基本指数(母):週5日以上・1日8時間以上の就労 | 10 |
| 合計(満点クラス) | 20 |
④ 加算調整指数:22〜23点の帯をつくる加点・減点
基本指数の20に、世帯や児童の状況に応じた加算調整が乗ります。千代田区の主なものは次の通りです。
加点(主なもの)
| 状況 | 指数 |
|---|---|
| ひとり親世帯(未婚・離婚・死別・行方不明・拘禁) | +4 |
| きょうだいが在園中の保育所への転園を希望 | +4 |
| 生活保護を受給する世帯 | +3 |
| きょうだいが在園中の保育所への入園を希望 | +3 |
| 1年以上の産・育休明けの予定(1歳児クラス以降) | +2 |
| 認可外(認証等を除く)・緊急保育施設・居宅訪問型を利用中 | +2 |
| 事業所内・小規模・認証・区補助対象保育室・企業主導型を利用中 | +1 |
| きょうだいが同時に入園を希望 | +1 |
| 未就学児が3人以上同居 | +1 |
| 保護者の一方が単身赴任・海外勤務等で不在 | +1 |
| 保護者が身体・愛・精神の障害者手帳(一定の級)を持つ | +1 |
減点(主なもの)
| 状況 | 指数 |
|---|---|
| 65歳未満の同居者が保育できない状況を証明する書類を提出できない | −1 |
たとえば、きょうだい在園への「入園(+3)」と「転園(+4)」は同時には付かず、高いほうだけが採用されます。また、育休明け(+2)・認可外利用(+2)・小規模等利用(+1)などの施設利用・育休系は、申込児の状況が実際には1つなのでいちばん高い1項目のみ。「複数を足して大きく上乗せ」とはならないので、見積もりのときは高いほうを1つ、と考えてください。
※加算調整指数は全15項目のうち主なものを抜粋しています。加算対象が「世帯」「児童」で異なり、重複制限もあります。実際の適用は区の判断によります。
⑤ ひとり親の世帯:合計24点に届く
千代田区のひとり親の世帯は、独自の作りになります。保護者の一方がいない(離婚・死別・未婚など)場合、いない側に基本指数「不存在」10点が入り、さらに加算調整で「ひとり親世帯」+4が乗ります。在の親がフルタイム就労なら——
| 内訳 | 点数 |
|---|---|
| 在の保護者の基本指数:週5日以上・1日8時間以上の就労 | 10 |
| 不存在の保護者の基本指数「不存在」 | 10 |
| 加算調整:ひとり親世帯 | +4 |
| 合計 | 24 |
24点は、共働きの20点帯を上回る持ち点です。ひとり親で保活する人は、園の人気を過度に気にするより、通いやすさと園の中身で選んで大丈夫な立ち位置だと考えて構いません。ただしこれも「入園順位2位(区民)」の枠内での点数です。区分が正しく反映されるよう、申込時に書類を確認しておきましょう。
⑥ 子どもの障害と、保護者の障害は「別のもの」
千代田区は入園案内で、「(申込児の)障害を事由とした加点や減点はありません」と明記しています。子どもの障害の有無で選考指数が上下することはなく、集団保育が可能かどうかは、選考とは別に関係者会議で判断されます(点数とは無関係)。一方、保護者が障害者手帳を持つ場合の+1(加算調整)は、これとは別のもの。「子どもの障害=加減点なし」「保護者の障害手帳=+1」と、分けて理解してください。
⑦ 同じ入園順位・同じ指数で並んだときの優先順位
入園順位も選考指数も同じ世帯が並んだときは、さらに優先順位で決着します(上ほど優先・主なもの)。
| 順位 | 基準 |
|---|---|
| ① | 保育施設で週35時間以上就労する保育士・保育教諭が育休から復職/新たに就労 |
| ② | 生活保護世帯 |
| ③ | 父または母が不存在(離婚・死亡・行方不明・拘禁・未婚・単身赴任等)、または長期入院 |
| ④ | 千代田区での引き続く居住期間が長い世帯 |
| ⑤ | 保護者が重い疾病、または上位級の各手帳を持つ |
| ⑥ | きょうだいが在園中の保育所への転園を希望 |
| ⑦ | きょうだいが在園中の保育所への入園を希望 |
| ⑧ | 未就学児が3人以上、または双子等の世帯 |
| ⑨ | 待機期間の長い世帯 |
| ⑩ | 区民税非課税世帯(そのほか就労実態・児童を取り巻く環境等も比較) |
同じ2位・同じ点数で並んだとき、上位に来るのは保育士の復職・生活保護・不存在といった特別な事情です。多くの共働き世帯で差がつきやすいのは中位以下の「千代田区での居住期間の長さ(④)」、そして下位の「待機期間の長さ(⑨)」「所得の低さ(⑩)」あたり。長く住み、長く待っているほど、同点競争に強い設計です。
⑧ ボーダーの読み方:「2位20点」とはどういう意味か
千代田区は、園別・クラス別に「その枠で最低いくつで内定したか」を『入園順位+選考指数』の形で公表します。表の中に「2位20点」とあれば、入園順位2位・選考指数20点の人まで内定したという意味です。
| 表記の例 | 意味 |
|---|---|
| 2位20点 | 入園順位2位・選考指数20点の人まで内定(区民なら「自分が20点以上か」で判断) |
| 空きあり(N枠) | 選考のあとも空きが残った=定員に届かず、ボーダーが成立していない |
| 非公開 | 内定者が1名・1世帯などで、個人が特定されるため非公表 |
令和8年4月一次で、0〜1歳の埋まった認可の枠はおおむね2位20〜23点(20=共働きフルタイム/22=+2の加算世帯/23=+3の加算世帯)でした。一方で、利用調整のあとも空き枠が残る園・クラスも実在します。自分の点数(区民なら2位としての点数)と、希望園のクラスのボーダーを照らし合わせるのが、千代田区で希望園を組むときの基本です。
「この園は何人が申し込んだか」「競争がどれくらい激しいか」——千代田区は園別の申込数・募集数を公表していません。だから園ごとの競争の激しさを数字で示すことはできません。読める材料は、「何位・何点で最低内定したか」というボーダーと、残った空き枠の数だけ。ここを手がかりに希望園を組みます。
▶ 詳しく:千代田区は何位・何点で入れた?ボーダー表の読み方
⑨ 点数計算ツールを使う前に
千代田区の点数計算ツールで計算できるのは、あくまで選考指数(点数)です。千代田区の選考は「入園順位」が第一で、点数は第二——入園順位は点数とは別の軸なので、ツールの数字だけで「入れる/入れない」は決まりません。「区民(2位)として、自分の点数が何点になるか」を把握する道具として使い、そのうえで希望園のボーダー(何位・何点まで入ったか)と照らし合わせてください。
⑩ よくある誤解
- 「点数さえ高ければ入れる」→ 千代田区は入園順位が第一です:点数が高くても、入園順位が上の人には勝てません
- 「就労時間は休憩を抜いて数える」→ 千代田区は休憩を含めて判断します:実働で切る区とは逆です
- 「子どもの障害で加点される」→ 申込児本人の障害を事由とした加減点はありません:保護者の障害手帳の+1は別のものです
- 「加点をいくつも足せる」→ 施設利用・育休系などは高い1項目のみ:重複制限があります
- 「園ごとの競争率を調べたい」→ 千代田区は申込数・募集数を公表していません:読める材料はボーダーと空き枠です
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就労状況や家庭の事情を選ぶだけで、千代田区のルールに沿った選考指数の目安を計算できます。※出るのは選考指数のみ。入園順位は別の軸です。
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出典:千代田区『令和8年度 保育園・こども園等の入園案内』選考基準(入園順位・基本指数・加算調整指数・同一指数時の優先順位)、令和8年4月一次締め切りの園別・クラス別ボーダー。読み解きは当サイトの解釈を含みます。基準は年度で変わるため、申込前に区の最新資料で必ずご確認ください。