【2026-2027年度版】港区の保育指数(利用調整指数)の計算方法|「40点」の作り方と、育休加点がないこと

※出典は港区『令和8年度 保育園入園のごあんない』の保育利用調整基準(基準指数・調整指数・同一指数時の優先順位)と、令和8年4月1次利用調整の園別・クラス別の内定最低指数です。指数は年度で見直されます。申込前に必ず最新の区資料でご確認ください。
港区の保育園は、申込が定員を超えると利用調整指数で優先順位を決めます。先着でも抽選でもなく、点数の勝負です。希望する園の数や順位は選考に影響しません(区も申込のしおりで明記しています)。
港区の式は世帯の合計指数 = 基準指数(父)+ 基準指数(母)+ 調整指数。基準指数はフルタイム就労で1人20点、共働きなら合計40点です。ここで港区の大きな特徴が「育休から復帰することへの一律の加点がない」こと。だから共働きフルタイムの40点が事実上の上限帯になり、多くの家庭がここに並びます。40の作り方から、調整指数、同一指数の優先順位までを順に解きほぐします。
- 基準指数はフルタイム就労で1人20点。共働きで合算40点=事実上のボーダー
- 港区は利用基準指数の一律上限を定めていない。基準指数の最大は入院の22点で、就労フルタイムの20点が実質の上限帯
- 育休復帰への一律加点がない。共働きフルタイム=40が多くの家庭の上限になる
- ひとり親の世帯は基準指数に20を加算+調整+2=42点に届く
- 単身赴任(海外を含む)は両親世帯として扱う。ひとり親向けの調整・優先順位は対象外
- 同じ指数で並んだら優先順位13段階で決着。所得(経済的困窮度)や在住年数は下位で効く
- 区は園別の競争率や申込者数を公表していない。読める材料は園別・クラス別の「内定最低指数」
① 指数は「基準指数(父)+基準指数(母)+調整指数」
世帯の合計指数 = 基準指数(父)+ 基準指数(母)+ 調整指数
基準指数は、保護者それぞれの状況(就労・出産・疾病・介護など)に応じて求めます。保育が必要な事由は保護者ごとに1つだけ認定され、そこに世帯や児童の状況に応じた調整指数が加減されます。合計指数の高い順に内定し、同じ指数で並んだときだけ優先順位(⑥)で決着します。利用調整は先着順ではなく、希望する園の数や順位による有利不利もありません。
港区では、保護者の一方がいない(離婚・死別など)世帯は父又は母の基準指数に20を加算した上で調整指数を加減します。ひとり親の扱いを「調整指数だけ」で処理する区とは仕組みが違うので、⑤で具体的に分解します。
② 基準指数:就労は「日数×時間」で決まる
多くの家庭が該当する就労は、月の就労日数と1日の就労時間で決まります(休憩を含めた時間で判断。居宅内就労は実労働時間)。
| 就労日数 \ 1日の就労時間 | 8時間以上 | 6〜8時間 | 4〜6時間 |
|---|---|---|---|
| 月20日以上 | 20 | 17 | 14 |
| 月16日以上 | 17 | 14 | 11 |
| 月12日以上 | 14 | 11 | 8 |
※基準指数(就労)より抜粋。上記以外でも月48時間以上の就労は8点。このほか出産12/疾病(入院22・居宅内療養や重度精神性20・常時安静14・一般療養11)/障害(手帳の等級に応じ20〜8)/介護・看護(17〜5)/求職2/就学・災害復旧などの類型があります。就労内定の場合は上表より低い指数になります。
多くの区は「基準指数は1人◯点まで」という一律上限を置きますが、港区にはそれがありません。就労はフルタイムで20点が最上位ですが、基準指数そのものの最大値は入院(概ね1か月以上)の22点です。とはいえ入院は特別な事情なので、共働きフルタイムの20点+20点=40点が、実務上の上限帯と考えて問題ありません。
③ 「40点=事実上のボーダー」の分解と、育休加点がないこと
フルタイム共働き(保護者それぞれ月20日・1日8時間以上の就労)なら20+20=40点です。
| 内訳 | 点数 |
|---|---|
| 基準指数(父):月20日・8時間以上の就労 | 20 |
| 基準指数(母):月20日・8時間以上の就労 | 20 |
| 合計(事実上のボーダー) | 40 |
区によっては、育休から復帰して入園すること自体に加点があります。港区の調整指数17項目を見ても、育休復帰に相当する一律加点はありません。そのため第一子・共働きフルタイムの世帯にとっては40点が事実上の上限帯で、多くの家庭がここに並びます。40で並んだあとは、調整指数や同一指数の優先順位(⑥)で結果が動きます。
実際の内定結果でも、40点への集中がはっきり出ています。令和8年4月1次で、1歳児クラスの内定最低指数が数値で公表された園は75。その内訳を当サイトで集計すると次の通りでした。
| 1歳児クラスの内定最低指数 | 園数 |
|---|---|
| 41〜42点 | 5 |
| 40点(最頻) | 45 |
| 39点以下(16〜37点) | 25 |
| 「22点以下」(低い指数でも内定) | 10 |
| 「非公開」(内定者が1名など) | 13 |
※令和8年4月1次利用調整の園別・クラス別「内定最低指数」を当サイトで集計。1歳児クラスの設定・内定がなかった園は含みません。最も低かった内定指数は16点、最も高くて42点。速報値で年度により変わります。
数値が出た1歳児クラスのうち45園が40点で、40への集中が強く出ます。一方で39点以下でも内定した園が25、さらに「22点以下」の園が10。40点は多数派ですが、40に届かない指数でも入れた園も確かにある——これが港区の実像です。希望を人気の集中する園ばかりで固めず、内定最低指数の低い園も混ぜておくのが安全です。
④ 調整指数:加点・減点で40の前後が動く
調整指数は、世帯や児童の状況に応じて基準指数に加減されます(全17項目)。港区の主なものは次の通りです。
加点(主なもの)
| 状況 | 指数 |
|---|---|
| 生活保護を受給する世帯 | +8 |
| 両親が死亡・拘禁・行方不明などで不存在の世帯 | +8 |
| 保育施設に保育士・看護師として就労内定(1年以上勤務決定) | +6 |
| 生計中心者が失業し就労内定または求職の状態(ひとり親を除く) | +3 |
| 要介護3〜5・重度の手帳を持つ親族を介護・看護 | +3 |
| 新規入園を申し込むひとり親世帯 | +2 |
| 申込児童または同居の児童に障害がある(新規申込児童) | +2 |
| きょうだいが同じ園に同時新規申込、または在籍する認可等へ新規申込 | +1 |
| 多胎児の申込みである世帯(新規申込児童) | +1 |
減点(主なもの)
| 状況 | 指数 |
|---|---|
| 父母を除く同居の親族に保育に当たれる人がいる世帯 | −3 |
| 区外在住で、保護者の一方または双方が区内の勤務地に通勤(転入予定を除く) | −9 |
| 正当な理由なく保育料等を3か月以上滞納(卒園児・退園児を含む) | −20 |
| 希望する認可等に入園できない場合、育児休業の延長も許容できる世帯 | −40 |
上の表の一番下、「育休の延長も許容できる世帯」(−40)に該当する場合は、ほかの調整指数を適用しません。これは育休延長を前提にした申込みのための項目で、実質的に他の加点を打ち消します。「どうしても今年入りたい」のか「延長も選べる」のかで、申込みの意味合いが大きく変わる項目です。
※調整指数は全17項目のうち主なものを抜粋しています。ひとり親の加点(+2)と、直近3か月以内にひとり親となり就労内定・求職となった場合の加点(+3)の同時適用可否は、区の要綱に明記がありません。「ひとり親でこれだけ上乗せできる」と断定せず、区にご確認ください。
⑤ ひとり親と単身赴任:似て非なる扱い
港区のひとり親の世帯は、いない側の保護者の基準指数に20を加算した上で、調整指数でひとり親世帯+2が加わります。在の親がフルタイム就労なら——
| 内訳 | 点数 |
|---|---|
| 在の保護者の基準指数:月20日・8時間以上の就労 | 20 |
| ひとり親としての基準指数の加算 | +20 |
| 調整指数:新規申込のひとり親世帯 | +2 |
| 合計 | 42 |
42点は、共働きの40点帯を上回り、1歳児で公表された内定最低指数の最大(42点)と同じ水準です。ひとり親で保活する人は、園の人気を過度に気にするより、通いやすさと園の中身で選んで大丈夫な持ち点だと考えて構いません。区分が正しく反映されるよう、申込時に書類を確認しておきましょう。
保護者の一方が単身赴任中でも、港区では両親がそろう世帯として認定します(海外赴任も同じ)。転勤や海外駐在で一方が離れて暮らす家庭が多い港区で、とくに間違えやすいポイントです。ひとり親向けの加算・調整(+20や+2)や、同一指数の優先順位のひとり親枠は対象外で、共働き世帯として父母それぞれの基準指数を合算します。単身赴任=ひとり親、と早合点しないよう注意してください。
⑥ 同じ指数で並んだときの優先順位(13段階)
40点でそろう世帯が多いため、港区では「同じ指数で並んだときにどう決まるか」が結果を左右します。同一指数の優先順位は、次の13段階です(上ほど優先)。
| 順位 | 基準 |
|---|---|
| ① | 港区に住民登録をして現に生活の本拠がある |
| ② | 新規入園を申し込む世帯 |
| ③ | ひとり親世帯 |
| ④ | 心身障害者・疾病世帯(保護者や申込児・同居児が該当) |
| ⑤ | 就労世帯(父母ともに事由が「就労」。就労内定を除く) |
| ⑥ | 同居の児童が区内の認可保育園等に在園 |
| ⑦ | 育休取得で退所した児童が育休明けに再入所(退所から1年以上・きょうだいも) |
| ⑧ | 同居の児童が同時に申込みをする世帯 |
| ⑨ | 養育している小学生以下の児童の数が多い世帯 |
| ⑩ | 保育施設で働く保育士・看護師が育休から復職、または就労内定(1年以上) |
| ⑪ | 待機児童向けの居宅訪問型保育事業からの転園 |
| ⑫ | 経済的困窮度が高い世帯(区市町村民税所得割額の合算が低い) |
| ⑬ | 港区に住んでいる年数が長い世帯 |
40点で並んだとき、上位に来るのは在住実態・新規申込・ひとり親・障害や疾病の世帯です。多くの共働き世帯で差がつきやすいのは中位以下の「小学生以下の子どもの数が多い(⑨)」、そして下位の「経済的困窮度(所得割額の低さ・⑫)」「港区の在住年数(⑬)」あたり。所得の低さや在住年数は同点競争の最後の決め手で、まず新規・多子といった要素が先に効く設計です。
⑦ 園別データの読み方:「内定最低指数」だけが公表される
港区は、園別の競争率や申込者数・募集数を公表していません。「どの園が人気か」「何点で入れるか」といった問いに区は答えない、という方針を申込のしおりで明言しています。読める材料は、内定発表時に公表される園別・クラス別の「内定最低指数」——そのクラスで内定した人のうち、いちばん低かった指数だけです。表記には次の3種類が混ざります。
| 表記 | 意味 |
|---|---|
| 40(など数値) | そのクラスで内定した人のうち、いちばん低かった指数 |
| 22点以下 | 内定最低指数が22点以下(区は実点を出さず一括表記)=低い指数でも入れたクラス |
| 非公開 | 内定者が1名などで、個人が特定されるため非公表 |
このほか、そのクラスの募集・内定がなかった枠は「−」で示されます。自分の持ち点と、希望園のクラスの内定最低指数を照らし合わせるのが、港区で希望園を組むときの基本です。40点を持っていても、内定最低指数が40の園ばかりを並べると同点競争になります。「40の園」「22点以下・非公開の園」を必ず混ぜておくと、保留を避けやすくなります。
⑧ よくある誤解
- 「第1希望に人気園を書くと有利/不利」→ 希望する園の数や順位は選考に無関係です:合計指数の高い順に決まります
- 「育休から復帰すれば加点される」→ 港区に育休復帰の一律加点はありません:共働きフルタイム=40が事実上の上限帯です
- 「単身赴任だからひとり親扱いで有利」→ 単身赴任(海外含む)は両親世帯です:ひとり親向けの加算・調整・優先順位は対象外です
- 「40なら必ず入れる」→ 40は多数派で同じ指数が集中します:決着は調整指数と同一指数の優先順位です
- 「園ごとの競争率を調べたい」→ 港区は園別の競争率・申込者数を公表していません:読める材料は内定最低指数です
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出典:港区『令和8年度 保育園入園のごあんない』保育利用調整基準(基準指数・調整指数・同一指数時の優先順位)、令和8年4月1次利用調整の園別・クラス別の内定最低指数。指数の読み解きは当サイトの解釈を含みます。指数・優先順位は年度で変わるため、申込前に区の最新資料で必ずご確認ください。