【2026-2027年度版】渋谷区の保活と年齢の壁|勝負は0歳・1歳。2歳からは募集も申込も細る

※本記事の倍率はすべて区公表の申込倍率(延べ・最大7園希望の合算)です。1人の子が最大7園分カウントされるため、実際の競争はこの数字より緩くなります。「実際に何点で入れたか」は園別の内定最低指数で確認します(令和8年4月一次・渋谷区公式データより)。
渋谷区の保活で、年齢はどれくらい効くのか。区公表の申込倍率(延べ・最大7園希望の合算)は0歳2.66・1歳3.11・2歳1.21・3歳0.65。この並びだけ見ると「0〜1歳が激戦で、2歳になれば楽になる」と読みたくなりますが——渋谷区の実態は少し違います。
2歳からは、募集も申込も同時に細るのです。2歳の募集は211人と1歳の半分以下になり、その一方で「内定者なし」が33クラス。募集はあったのに申込のほうが引いた枠が並びます。つまり渋谷区の年齢戦略は「2歳の壁を越える」話ではなく、市場そのものが0歳・1歳に集中しているという話。順に見ていきます。
- 区公表の申込倍率(延べ)は0歳2.66・1歳3.11・2歳1.21・3歳0.65——ただし延べは併願7園分の合算で、実際の競争はこれより緩い
- 募集の絶対数は0歳504人・1歳548人に対し、2歳211人・3歳224人。認可の新規枠は0〜1歳に集中
- 0歳は「40pt未満でも内定」が26クラス(募集計227人)=園を選ばなければ現実的な入り口
- 1歳は内定最低指数44pt系が30クラスと最激戦。44=共働きテンプレ満点の同点勝負
- 2歳以降は「内定者なし」が大半——競争が激しいのではなく、募集も申込も細る
- 復職前提の+2・就労実績の+1×2など、育休の設計が点数に直結する渋谷区固有の要件
① 年齢別の募集と申込——「延べ」の数字に振り回されない
令和8年4月一次の、渋谷区全体(認可74施設)の募集数と申込数です。
| クラス | 募集 | 申込(最大7園希望の延べ) | 区公表倍率(延べ) |
|---|---|---|---|
| 0歳児 | 504 | 1,340 | 2.66 |
| 1歳児 | 548 | 1,707 | 3.11 |
| 2歳児 | 211 | 256 | 1.21 |
| 3歳児 | 224 | 145 | 0.65 |
| 4歳児 | 257 | 42 | 0.16 |
| 5歳児 | 339 | 25 | 0.07 |
※令和8年4月一次の区公表資料より当サイト再計算。申込数は最大7園希望の延べ人数で、1人の子が最大7園分カウントされます。実際の競争はこの数字より緩く、実態は園別の「最後に内定された方の指数」(内定最低指数)で読んでください。
2つのことが同時に見えます。ひとつは募集の絶対数の偏り——0歳504人・1歳548人に対して、2歳は211人。認可の新規枠は0〜1歳に集中しています。もうひとつは申込側の動き。2歳の延べ申込は256人と、1歳(1,707人)の15%まで一気に減ります。「1歳3.11」も延べなので「3人に1人しか入れない」という意味ではありませんが、申込が0歳・1歳に集中していること自体は事実。渋谷区の保活は、この2学年が主戦場です。
② 渋谷の型——「2歳の壁」ではなく「2歳からは募集も申込も細る」
よく語られる「2歳の壁」は、2歳になると枠が消えて行き場を失う、という恐れの話です。渋谷区のデータはもう少し落ち着いた景色を見せてくれます。
2歳の内定最低指数を見ると、74クラス中「内定者なし」が33クラス・「非公開」(内定者1名等)が27クラス。指数の表記が付いたのは14クラスしかありません。そして「内定者なし」33クラスの中身を合計すると、募集91人に対して延べ申込は49人——枠が足りなかったのではなく、申込のほうが引いていたのです。3歳はさらに顕著で、「内定者なし」39クラス、区公表倍率(延べ)でも0.65と申込が募集を下回ります。幼稚園やこども園の短時間利用へ流れる家庭も多く、認可の競争は事実上緩みます。
申込が引くとはいえ、2歳の募集211人という絶対数の細さは変わりません。募集ゼロのクラスや募集1〜2人の枠が多く、「通える範囲に募集のある園があるか」が運に左右されやすい年齢です。競争率の問題ではなく、選択肢の幅の問題。0歳か1歳で動けるなら、そちらを本線にするのが渋谷区の型です。逆に言えば、万一0〜1歳で決まらなくても「2歳以降は絶望」ではありません。募集と申込の両方が細い世界では、空きとの出会い方次第で道が開けます。
③ 0歳——「40pt未満」26クラス・募集227人が現実的な入り口
0歳児クラスは募集504人(0歳クラスがあるのは74施設中57園)。内定最低指数を見ると、人気園が44pt(テンプレ満点)で埋まる一方、「40pt未満でも内定」が26クラスあります。この26クラスの募集を合計すると227人——0歳の枠の4割以上は「余裕のあった園」でした。44を超えるボーダーは0歳にはひとつもなく、園を選ばなければ、フルタイム共働きの持ち点で十分届く年齢です。
注意点は2つ。0歳クラスのない園が17園あること(1歳スタートの園は0歳では選べません)。そして0歳で申し込むぶん復職が早まること。このトレードオフは⑥で整理します。
④ 1歳——44点のテンプレ勝負。ただし「40pt未満」側の枠のほうが多い
育休明けの申込が集中する1歳は、募集548人と全年齢で最多の枠がある一方、内定最低指数44pt系が30クラスと最激戦です。44=基本40+就労実績6か月(+1×2人)+復職前提(+2)——共働きフルタイムの現実的な満点で、1歳の激戦園はこの44点の世帯同士の同点勝負になります。44を超えた園も2クラスだけあります(46pt系=きょうだい等の上乗せ帯)。
ただし1歳を「全滅リスクの年齢」と読むのは早計です。同じ1歳に「40pt未満でも内定」が26クラスあり、募集数の合計では40pt未満側が259人と、44pt系の199人より多い。つまり1歳は激戦園と余裕のある園への二極化で、園選び次第で景色がまったく変わります。持ち点44でも「44ptの園だけで7園埋めない」——40pt未満の園を保険に混ぜるのが1歳の鉄則です。
▶ 詳しく:内定最低指数「44pt・40pt未満」の読み方と保険の組み方
⑤ まとめると——0歳は「広さ」、1歳は「点数の確実性」の勝負
| クラス | 募集 | 競争の実態(内定最低指数) | 戦略の軸 |
|---|---|---|---|
| 0歳 | 504人 | 44ptは19クラス・40pt未満が26クラス(募集227人) | 園を選ばなければ届く。広めに書く |
| 1歳 | 548人 | 44pt系30クラス=最激戦。40pt未満も26クラス(募集259人) | 44を確実に取り、保険を混ぜる |
| 2歳 | 211人 | 内定者なし33・非公開27。募集も申込も細い | 本命にしない。空き狙いの世界 |
| 3歳以上 | 224〜339人 | 内定者なしが大半。申込が募集を下回る | こども園・幼稚園も含め選択肢が開く |
渋谷区は「0歳で出遅れたら終わり」の区ではありません。1歳の募集は548人と最多で、40pt未満の枠も広くあります。同時に「1歳まで待てば有利」でもありません。1歳の人気園は44の同点勝負です。どちらの年齢にも入り口はある——決めるのは、次の育休とのトレードオフです。
⑥ 育休との兼ね合い——復職前提の+2は「設計」で決まる
0歳4月で動く:「40pt未満」26クラス・募集227人という広い入り口があり、人気園も1歳より枠の大きい園が多い。そのかわり復職が早まり、0歳クラスのない17園は選べない。
1歳4月まで取る:子と過ごす時間は長く、募集も548人と最多。そのかわり申込が最も集中し、人気園は44点の同点勝負。40pt未満の園を保険に組み込むことが前提になる。
どちらも成立するのが渋谷区です。避けたいのは、募集211人の2歳勝負への先送りだけ。そしてどちらを選ぶ場合も、点数の足元を固めてください。
渋谷区で「テンプレ満点44」を構成する2つの加点は、どちらも育休の設計と直結しています。
- 調整14「復職前提」+2:出産・育児のための休業から復職する前提での申込みに付きます(休業前の就労実態がない場合は対象外)。育休中でも基本指数は正規の勤務時間で評価されますが、明示された時間を下回る時短で復職すると内定取消しの対象——復職後の働き方は勤務先と早めにすり合わせを
- 調整13「就労実績6か月以上」+1×2:利用希望日時点の実績で判定されます。育休中の転職はここが欠けて43以下になる可能性が高く、保活年度の転職は点数と引き換えです
- 調整22「育休延長も許容」=−40:希望園に入れなければ育休を延長してよい、と申告する選択肢も制度として用意されています(他の調整指数は適用されません)。「今回は保留通知が必要」という家庭のための仕組みで、使うかどうかは復職期限と相談です
⑦ 入れなかったときの備え——二次まで中3日、そして認可外という選択肢
一次の結果公表は2月2日。二次のオンライン締切は2月6日で、中3日しかありません。「保留だったらどの園を足すか」の二次リストは、一次の申込時点で作っておいてください。
▶ 詳しく:渋谷区の保活スケジュール
認証保育所や認可外保育施設には、保育方針の自由度・英語や運動などの特色・0歳から入りやすい柔軟さといった園そのものの価値があります。1歳の44同点勝負を避けて0歳から認可外でスタートし、子に合えばそのまま通い続ける——そんな選び方も渋谷区では現実的です。費用面も、認証保育所・認可外保育施設(証明書あり)で0〜2歳児クラス月額上限80,000円・3歳児クラス以上で月額上限77,000円の補助があり、実質負担は大きく抑えられます(条件・上限は区公式で最新を確認)。
なお点数面では、認可外預けの加点(調整8・+2)は復職前提の+2と重複せず、総点はほぼ変わりません。渋谷区の認可外は「加点のため」ではなく、子に合う園かどうかで選ぶもの。子に合う園が見つかったら、まず一度入れてみるのはいい選択です。
▶ 詳しく:認可外・認証・企業主導型の違い
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出典:渋谷区 令和8年4月一次の申込み・内定状況一覧(申込数は最大7園希望の延べ)、『令和8年度 保育園入園のご案内』(利用調整基準表・調整指数・利用調整日程)。延べの申込倍率は併願分の重複を含むため、実際の競争はこれより緩くなります。内定最低指数等の集計は当サイトの整理を含みます。募集枠・制度は年度で変わるため、最新は区の公式資料でご確認ください。