【2026-2027年度版】杉並区の保活と年齢の壁|2歳で募集枠が5分の1になる

※倍率は「申込者数(第一希望の合計≒実人数)÷新規募集枠」で算出した区全体の簡易倍率です(令和8年4月一次・杉並区公式データより)。園別の数値・延べ申込とは別物です。
杉並区の保活は、区全体の数字だけ見れば穏やかです。倍率はどの年齢も1倍前後。「全滅する区」ではありません。それでも「まだ先でいいか」の様子見だけは危ない。理由はひとつ、2歳で新規の募集枠が289人まで激減するからです。1歳の約5分の1しかありません。
0歳で動くか、1歳まで育休を取るか。どちらも十分ありえる選択です。ただし「2歳からの勝負」だけは選択肢が細ります。数字で確認していきます。
- 簡易倍率は0歳0.90倍・1歳1.06倍・2歳0.86倍。数字は穏やか
- ただし2歳の募集枠は289人=1歳(1,526人)の約5分の1
- 0歳・1歳のどちらで動くかは家庭の選択。2歳勝負だけは避ける設計を
- 認可外は逃げ道ではなく前向きな選択(杉並は助成も手厚い)
① 年齢別の募集枠と申込——壁は「倍率」ではなく「枠の数」
令和8年4月一次の、杉並区全体の募集枠と第一希望の申込者数です。
| クラス | 新規募集枠 | 申込(第一希望) | 簡易倍率 |
|---|---|---|---|
| 0歳児 | 1,073 | 966 | 0.90倍 |
| 1歳児 | 1,526 | 1,618 | 1.06倍 |
| 2歳児 | 289 | 249 | 0.86倍 |
| 3歳児 | 255 | 265 | 1.04倍 |
ポイントは2つ。まず、募集より申込が多いのは1歳児だけ(1.06倍)。育休明けの申込が集中する年齢です。そしてもうひとつが本題。2歳児は0.86倍と数字のうえでは余裕に見えますが、募集枠そのものが289人と、1歳児の約5分の1しかありません。
倍率が1を切っていても、枠が少ないということは「通える範囲に募集のある園がほとんどない」ことを意味します。0歳・1歳で入った子が在園し続けるため、2歳からの新規の席は構造的に少ない。2歳の壁の正体は、倍率ではなく絶対数です。1歳で入りそこねて2歳勝負に回ると、点数の問題以前に選べる園が急減します。
② 0歳と1歳、それぞれの入口——対立ではなく選択
「0歳で入れないと詰む」という煽りは、杉並には当てはまりません。それぞれの入口の特徴を整理します。
- 0歳児:募集が申込を上回る0.90倍。園別のボーダーも40が最頻で、育休加点なしの「素の40点」で戦えるのは0歳だけです
- 1歳児:唯一の供給不足(1.06倍)。ただし育休中の申込に+2が付き、42点が事実上のスタートライン。ボーダーも42に大集中し、同点は在住年数で決まる場面が多くなります
- 2歳児:枠が289人まで細り、園の選択肢が激減。ここを本命の入口にする設計は避けたいところです
つまり、0歳と1歳はどちらも現実的な入口。決め手は倍率よりも、点数と同点勝負の条件と、家庭がどう過ごしたいかです。
③ 育休をいつまで取るか——トレードオフを見える化する
いちばん悩むのがここです。杉並のデータを踏まえた判断材料を並べます。
- 0歳4月で動く:枠に余裕があり(0.90倍)、育休加点がなくても40点で戦える。そのかわり復職が早まる。駅近の人気園は0歳でも別格の競争です
- 1歳4月まで取る:子と過ごす時間は長い。申込は集中するが、育休中の+2で42点に乗れば土俵には立てる。42同点の激戦園は在住年数勝負になるため、志望の組み方が決め手
- どちらの場合も、2歳勝負への先送りだけは避ける:入れなかったときに翌年どう動くかまで、申込前に決めておく
杉並区では、育児休業確認書で「希望園に入れない場合は育休延長を希望する」を選ぶと−20の減点が適用されます(項番20)。本気で入園を目指す申込と、延長を前提にした申込を制度的に分ける仕組みです。「とりあえず申し込む」前に、この選択の意味を必ず確認してください。
④ 早く動くもうひとつの形——認可外・小規模という選択肢
「早く動く」は、認可の0歳入園だけを指しません。杉並では認可外・認証や小規模保育が、現実的で前向きな選択肢になります。
杉並区では認可外・認証に預けても指数の加点は付きません。だからこそ「点数のため」ではなく、保育方針の自由度・英語や運動などの特色・0歳から入りやすい柔軟さという、園そのものの価値で選べます。子に合う園が見つかったら、まず一度入れてみるのはいい選択です。
費用面の心配は小さめ。認証・認可外の保育料助成は0〜2歳課税世帯で月8万円が上限で、実質負担を大きく抑えられます。1歳で入れなかったときの受け皿にも、翌年の再挑戦の足場にもなります。
もうひとつ、小規模保育(0〜2歳)から入るルートも有力です。小規模などの年齢上限施設を卒園して3歳児4月に区内の認可へ移る申込には+4の加点が付きます。「2歳の壁」の先に、制度が用意した橋がかかっているイメージです。低年齢のうちに小規模で入っておけば、3歳の転籍は加点付きで戦えます。
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出典:杉並区「令和8年4月(一次)認可保育施設の利用申込状況」。簡易倍率は区全体の申込・募集から算出した当サイトの指標で、園別・延べ申込の数値とは異なります。制度・枠は年度で変わるため、最新は区の公式資料でご確認ください。