【2026-2027年度版】豊島区の保活と年齢の壁|2歳の募集枠は1歳の3分の1以下になる

※倍率は「申込者数(第一希望の合計≒実人数)÷新規募集枠」で算出した区全体の簡易倍率です(令和8年4月一次・豊島区公式データより)。園別の数値・延べ申込とは別物です。
豊島区の保活で、年齢はどれくらい効くのか。区全体の数字を見ると、倍率が1を超えるのは1歳児(1.19倍)だけ。0歳は0.76倍と募集に余裕があり、「全滅する区」ではありません。それでも「まだ先でいいか」の様子見だけは危ない。理由はひとつ、2歳児の募集枠は161人——1歳児の3分の1以下まで激減するからです。
0歳で動くか、1歳まで育休を取るか。どちらも十分ありえる選択です。ただし豊島には、「とりあえず申し込んで、落ちたら育休延長」という戦い方が制度的に成立しないという事情もあります。数字と制度、両方から確認していきます。
- 簡易倍率は0歳0.76倍・1歳1.19倍・2歳0.76倍・3歳0.87倍。需要超過は1歳だけ
- ただし2歳の募集枠は161人=1歳(575人)の約3.6分の1。壁の正体は倍率でなく絶対数
- 豊島は「落ちたら延長」を制度が排除(育休延長許容の申出=−40点)=入口を先に決める区
- 小規模保育からの3歳転園には強力な接続加点がある
- 認可外は逃げ道ではなく前向きな選択(豊島は補助が突出して手厚い)
① 年齢別の募集枠と申込——壁は「倍率」ではなく「枠の数」
令和8年4月一次の、豊島区全体の募集枠と第一希望の申込者数です。
| クラス | 新規募集枠 | 申込(第一希望) | 簡易倍率 |
|---|---|---|---|
| 0歳児 | 625 | 477 | 0.76倍 |
| 1歳児 | 575 | 682 | 1.19倍 |
| 2歳児 | 161 | 122 | 0.76倍 |
| 3歳児 | 133 | 116 | 0.87倍 |
ポイントは2つ。まず、募集より申込が多いのは1歳児だけ(682人/575枠)。育休明けの申込が集中する年齢で、107人分の超過は「園を選ばなければ入れる」とも言い切れない水準です。1歳の人気園のボーダーが41点に張り付くのは、この超過が背景にあります。
そしてもうひとつが本題。2歳児は0.76倍と数字のうえでは余裕に見えますが、募集枠そのものが161人と、1歳児(575人)の約3.6分の1しかありません。0歳・1歳で入った子が在園し続けるため、2歳からの新規の席は構造的に少ない。倍率が1を切っていても、「通える範囲に募集のある園がほとんどない」ことが起こります。2歳の壁の正体は、倍率ではなく絶対数です。1歳で入りそこねて2歳勝負に回ると、点数の問題以前に選べる園が急減します。
② 0歳と1歳、それぞれの入口——対立ではなく選択
「0歳で入れないと詰む」という煽りは、豊島には当てはまりません。それぞれの入口の特徴を整理します。
- 0歳児:0.76倍と募集が申込を大きく上回り、園を選べる余地がいちばん大きい年齢です。豊島の育休復職+1は0歳にも付くため、復職して入るなら0歳でも41点に乗れます。ただし人気園は0歳でもボーダー41——「0歳なら楽勝」ではなく「0歳なら選べる」が正確なところです
- 1歳児:唯一の需要超過(1.19倍)。育休明けが集中し、人気園のボーダーは41に張り付きます。41点に乗せることを前提に、41で届く園をリストに混ぜる設計が決め手
- 2歳児:枠が161人まで細り、園の選択肢が激減。ここを本命の入口にする設計は避けたいところです
つまり、0歳と1歳はどちらも現実的な入口。決め手は倍率よりも、家庭がどう過ごしたいか——そして次に説明する、豊島特有の「後戻りできない仕組み」です。
③ 豊島は「落ちたら延長」が使えない区——入口は先に決める
他の年齢戦略の前に、豊島で必ず知っておくべき制度があります。申込書類の「育児休業の延長も許容できる」旨の申出です。
この申出を選ぶと調整指数−40。フルタイム共働きの40点がほぼ丸ごと消えるうえ、他の加点も同一指数時の優先順位も一切適用されなくなります。実質的に「選考から降りる」に近い扱いです。育休給付金の延長を本当に優先したい世帯のための正規の選択肢である一方、「本気で申し込みつつ、落ちたら延長給付をもらう」という中間の戦い方を、豊島は入口で分けています。申出が給付金の要件を満たすかは勤務先・ハローワークの制度にもよるため、選ぶ前に必ず確認を。
この仕組みの含意ははっきりしています。豊島の保活は、「入園を取りにいく」のか「育休延長を取るのか」を申込前に決める設計だということ。入園を取りにいくなら、0歳か1歳か——入口の年齢と、落ちた場合に翌年どう動くかまで、申込前に固めておく必要があります。なお一次で保留になっても二次選考(結果は2月27日)へ自動的に進み、5月以降も毎月選考があります。ただし3月入園の選考はなく、1月・2月入園の締切はどちらも11月20日。年度後半の敗者復活は思っているより早く締まります。
0歳4月で動く:枠に余裕があり(0.76倍)、園を選びやすい。そのかわり復職が早まる。
1歳4月まで取る:子と過ごす時間は長い。育休復職の+1で41点には乗るが、唯一の需要超過(1.19倍)の年齢で、人気園は41点の同点勝負になる。
どちらも十分ありえます。避けたいのは「入れなかったらそのとき考える」——2歳勝負への先送りだけです。
④ 「2歳の壁」の先に橋がある——小規模保育と認可外
2歳の壁は、正面から突破するものではなく、制度が用意した橋で渡るものです。豊島には2つの橋があります。
橋その1:小規模保育→3歳の接続加点
小規模保育など年齢上限のある施設は、0〜2歳児が対象のぶん低年齢では入りやすい選択肢です。そして豊島区では、年齢上限施設を卒園するタイミングで区民として転園を申し込む場合、+30という別格の加点(調整番号21)が付きます。在籍終了年でなくても、終了の3か月以上前から在籍していれば転園申込みに+5(番号20)。つまり低年齢のうちに小規模で入っておけば、3歳への移行は制度に強く守られた状態で戦えます(3歳児の簡易倍率自体も0.87倍と穏やかです)。「2歳・3歳でどうせ出るから」と小規模を外すのは、豊島ではもったいない判断です。
橋その2:認可外・認証という選択肢
認可外・認証には、保育方針の自由度・英語や運動などの特色・0歳から入りやすい柔軟さといった園そのものの価値があります。子に合う園が見つかったら、認可の結果を待つだけでなく、まず一度入れてみるのはいい選択です。
費用面は豊島の目玉。認証保育所・企業主導型保育は、支払った保育料等(主食・副食費込み。入園料・延長保育料等は除く)が全額補助されます(契約時間による減額あり・1,000円未満切捨て)。その他の認可外保育施設も0〜2歳児は月80,000円・3〜5歳児は月77,000円まで補助され、実質負担を大きく抑えられます。
点数面では、認可外に月12日・48時間以上預けて父母とも就労している場合の加点は+1(育休復職+1と択一)と小さめですが、同一指数時の優先順位では「区民で認可外利用」が8段階目に置かれており、41点の同点勝負で一歩前に立てます。1歳で入れなかったときの受け皿にも、翌年の再挑戦の足場にもなります。
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出典:豊島区「令和8年4月(一次)申込状況(第1希望のみ)」「入所可能予定数」『保育所入所基準指数表(令和8年度)』。簡易倍率は区全体の申込・募集から算出した当サイトの指標で、園別・延べ申込の数値とは異なります。制度・枠は年度で変わるため、最新は区の公式資料でご確認ください。